無意味な展示会が・・・・なぜダメなのか?
最近ある展示会に顔を出してきました。
ある中規模の企業の50周年を記念して開催する展示会で、会場は比較的、都心から離れた郊外です。
仕事でちょっとだけ付き合いがあったので、何か良いネタはないかな?と思ったので参加したのですが・・・・
正直、会場の雰囲気に愕然としました。全然人が来ていない・・・
人が来場していない理由は、明確に分かりました。今日はそれについて、書いていきます。
同規模の展示会と比べて10分の1
終了が18:00までの展示会でしたが、会場に着いたのは16:00頃。
展示会の集客は、夕方にピークを迎えることが多いのですが、来場者の姿がほとんど見当たりません。会場には30社のメーカーがいましたが、ほぼ関係者だけです。
出展メーカーに知り合いがいたので、話を聞いたところ、、、朝から全然、来場していないそうです。。。まさに、活気のないそのものと言った展示会です。
出展メーカーも暇なのか、覇気がなく、個別におしゃべりしているような状況で、これはひどいなと思いました。
後から聞いた話ですが、出展していたメーカーによれば、来場者社数200名程度だったそうです。7時間あったので、1時間あたり30名しか来場していない状況。
更にぶっちゃけた話を聞きましたが、主催者が集客に危機感を持ったらしく、メーカー関係者を集めて、来場者としていたらしいです。実際の顧客は、もっと少なかったと予想されます。
セミナーも何セッションか開催されていたようですが、9割がさくらだったようで。。。。
展示会の参加経験からすると、同規模の企業であれば、800名程度は集めるのが普通で、人気のある展示会であれば3,000名を集客することもあります。
集客する人数が少ないと次に繋がらない
出展者の気持ちを考えてみてください。
忙しい中、大変な準備をしているのに、集客が全くない展示会だったとしたら・・・・
もう2度と出ないと思うでしょう。もしくは重要顧客であれば、今後費用対効果に見合うようにブースや内容を縮小するかもしれません。
中途ハンパに、”一応開催しました”だけの展示会は、自社に悪い影響・イメージを与えます。
実は展示会を開催することで、マイナスな状況を呼び寄せてしまうのです。
だから展示会は集客が、非常に重要なんです。
では、なぜこの展示会は失敗してしまったのでしょうか?
その理由を考えてみましょう。
展示会が失敗に終わった理由
展示会が失敗に終わった理由は、3つあると考えられます
・展示会場の立地問題
今回の展示会場は、駅近で開催されてました。
しかし、その駅は都心から離れた郊外の駅で、主要都市から電車一本で行けるのですが、中途半端な位置です。
仕事の途中に少しだけ見に行こうとか、気軽に立ち寄れる場所ではないのです。
場所代は安いかもしれないですが、これは失敗です。多少高くても集客を優先すべき。
展示会の目標は「売上をあげる」ことなんです。
投資した分を回収する意気込みでなければ、展示会を開催する意味がありません。
・記念で開催したという理由
今回の展示会のパンフレットを見ても、「50周年感謝の気持ちを込めて開催」など、記念をメインにチラシが作成されていました。
しかし、ユーザーは感謝を本質的には求めてません。根本的に展示会を開催する目的を見誤っています。
ユーザーが展示会に行きたいと思うような訴求が無いのです。
展示会も商品と同様、ユーザーが来場するメリットを提示する必要があるのです。ユーザーの問題や課題、求めるものが得られる場として紹介が必要なんです。
そこは事務機の会社なので、ベターですが思いつく訴求であれば、
- 業務効率化で売上UP!
- 働き方が変わる!新しいIT機器!
- 難しくない!誰も活用できる、IT化最前線!
というようなものになると思います。
・従業員のやる気
集客できない展示会として、特徴的なのが従業員がほとんど自分の担当顧客しかアテンドしないことが挙げられます。
集客数の多い展示会では、誰もが積極的にアテンドをしてくれます。その為、会場に活気が生まれます。
活気のある会場の方が、印象は断然良く、次も行ってみようと思いますが、閑散とした展示会のイメージだと、次は遠慮しようと思うはずです。
もう一つ特徴的なのが、展示会の目標値、目的を共有できていないことも挙げられます。
従業員は、「展示会を開催しているだけ」と捉えており、やらされ感で対応しているように思えます。
普段の仕事があるのに・・・なんでこんなこと!っと思っており、全体のモチベーションが下がっています。
従業員には展示会の目的、目標をはっきりとさせ、積極的にアテンドするべきであると思います。
展示会を失敗させないためのポイント!
・会場はすぐ近くに
・明確な展示会テーマを決める
・目標値を決める
失敗するポイントの逆の事をすれば良いのです。
集客できている展示会というのは、毎年開催していても内容が違います。
立地の良い場所で、明確な展示会のテーマ、目標を定めています。
展示会の不思議なところは、明確なテーマがあるので、目標に沿わない数合わせの集客をしていないのにも関わらず結果として、明確なテーマが無く、無理な数合わせの集客をしている展示会よりも、集客数が多くなるのです。
目的、目標がない展示会は中止すべき
私はこの様に思います。
中小企業で多いパターンが「毎年開催しているから」、「○○周年記念」など、伝統行事として展示会を開催していることです。
しかし、これらは全く持って意味がありません。テーマも無く開催するのであれば、開催は思いきって中止すべきです。
惰性的にやることが一番良くないです。時間も労力が必要な展示会だかこそ、成果にはこだわるべきなんです。
もし展示会開催予定があれば、是非これらのポイントを参考にしてください。