広報担当者が色にこだわるべき理由

デザインは自由

ロゴ

広報は色の管理も仕事

あなたの会社では、ロゴマークを利用していますか?

企業や官公庁や学校でも多くの団体でロゴマークが利用されていると思います。

ロゴマークは会社や団体の顔であり、イメージとなる重要なモノであると多くの人が認識しています。

だから、自分勝手にデザインを変えられないよう、カタチや大きさを気にする人は多いです。

しかし、”色”を厳密に管理しているところは少ないのが現状です。

 

ロゴマーク作成はデザイナーに依頼すると思いますが、ロゴマークのデザインは、色も含めてデザインの一部なのです。

「職人のこだわりようなものじゃないの?」と思われるかもしれないですが、そんなことはありません。

ロゴマークの色を無視すると様々な弊害が発生します。

色を守ることで広報活動をスムーズに勧められるようになるのです。

だから広報は色にこだわるべきで、色を守るのが広報の重要な役割なのです。

ここでは色を守らないことで発生する弊害について説明していきます。

いつしか・・・イメージカラーが定着しない

デザインは自由

上記でもロゴーマークは会社の顔と言いましたが、各企業もロゴマークに色から企業イメージの色が生成されています。

銀行で例をあげると、以下になります。

  • 三菱東京UFJ銀行 → 赤色
  • 三井住友銀行 → 緑色
  • みずほ銀行 → 青色

このように銀行にもイメージカラーが存在しています。

イメージカラーがあるから何なの?うちにはイメージカラーはない!と思われる方もいると思いますが、イメージカラーは重要なのです。

例えば、販促物や広告やパンフレットなど、イメージカラーがあると統一感が出ます。

「あの色なら、あの会社っぽい」というイメージが出来上がってきます。

イメージカラーが無い場合、販促品やパンフレットの色に統一感が失われて、顧客の印象に残りにづらくなります。

 

大企業で発生した、イメージからの失敗

この重要なイメージカラーも、厳密に管理しなかったことで、変容した事例があります。

ある大企業では、当初オレンジ色を基調としたロゴマークを採用していましたが。

しかし、誰も色管理をしなかったことで、いつしかイメージカラーの中に赤色が混じってしまい、どれがイメージカラーなのか、誰も分からなくなりました。

担当者が何度も変わる為、色管理が出来なかったことが原因でしたが、毎年微妙に色が変わっていたことで、気づきにくい状況でした。

その為、年代毎で広報素材の色が異なっていたり、販促物に使用する色が、各部門毎で微妙に違うという弊害が発生しています。

各部門の販促品の色が異なることで、展示会や販促物に統一感が出ない状況に陥ってしまったのです。

注文した納品物の色が違う

色表

イメージカラーを管理しなかったことで実際の損害が発生する場合もあります。

色というのは感覚的なものでありますので、デザインではCYMKという色のルール(色番号)によって管理されています。

販促物やカタログやWEBページを作成する場合には、デザイナーたちはこのデータ元に作業をします。

実際に起こったトラブルで、ある企業から販促用品の依頼を受けて作成した時のことでした。

その企業では厳密にロゴマークの色を管理していませんでした。

どの色を基準にするかを尋ねたところ、WEBページにあるロゴの色という指示がありました。

その色は、数値してみると濃紺に近い色です。

その色を基準に販促品を作成したところ、色が違うという連絡がありました。

希望していた色はもっと鮮やかな青色とのことで、再作成となったことがあります。

納期を急いでいる案件で色校正も必要ないとのことで納期短縮をしましたが、結局再作成が必要となり納期が大幅に遅れる事態になったわけです。

実は色というのはパソコンと印刷物では見え方が異なります。パソコンで見ている色印刷した場合、パソコンで見えている色とはイコールにはなりません。

そのため各デザイナーは色という抽象的なものを数値化しているのです。

今回の事例も企業が最初に作成したロゴの色は濃紺色でしたが、いつしか現場で利用する色がホームページで使用されている色になったことが原因でした。

今回はサービスで対応しましたが、業者によっては再作成ということで料金を取られることがありますので、色には注意が必要なのです。

適切な色管理をする為に

チェック

このように色管理をしないことで広報活動では致命傷ともなりえるトラブルに発展する場合があります。

そのため、広報として適切な色の管理をする必要があるのです。ではどのように管理をすれば良いでしょうか?

まず広報内部としてロゴに利用されている色について、EXCELなどで色を数値化した状態でリストを作成しましょう。

そして必ず引き継ぎ資料や新人研修でこのリストも共有しておきましょう。

また同様にデザイナーからイラストレーターなどのデータがもらえるのであれば、そちらも一緒に管理しておきましょう。

そして、ロゴマークを利用する場合の社内ルールを決めておくことが重要です。

ポイントは勝手にロゴを使わせないということ、そして色の重要さについて各部門にしっかりアナウンスすることです。

管理が徹底されている企業では、解像度やサイズや掲載の場所、掲載方法など細かくルールで決められています。

サイズや解像度など利用方法についての資料を一つ用意しておくだけでも管理が楽になります。

資料作成時には、使用している色もきっちり明記しておきましょう。

また各部門が直接各業者に依頼することが多い場合には、ロゴマークの利用方法についての社外的資料も用意しておきましょう。

そして、広報として社内にもロゴマークや色の利用におけるルールについて案内を徹底しましょう。

各部門予算で販促品やパンフレットを直接作成するケースが多いのであれば、ロゴマークの利用時や販促品作成時は事前申請制にすることをオススメしています。多少手間は掛かりますが、勝手に利用されることを防げます。

こんなの当たり前だよと思われる広報担当者の方もいらっしゃると思いますが、色が管理されていないところは多い状況なんです。

自分のところは管理できていないという方は、是非明日から一度色の管理について考えてみてください。

 

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