こんにちわ!
東京広告工業 岡田です。
寒い冬も終わり、暖かくなってきました。そろそろ、花粉が辛いって方も多いのではないでしょうか?
私は、幸い花粉症ではないですが、いつ発症するかビクビクしています。
さて今回のブログは、「本当にそのチラシは売上に影響している?」というテーマで話していきたいと思います。
本当にチラシの効果あるの?
セールスプロモーションの中でも、チラシは古典的な手法で、コストも安く、実施されることが多いです。
ただ、無条件にチラシ=効果があるもの という認識をしてしまってはいないでしょうか?
ある企業の社長の方に話を伺った時に、”集客にチラシは重要だから毎月配っている”と仰っていたので、どれくらい効果があるのか?と尋ねたことがありました。
具体的に計測はしていないとのことで、月々の売上を見させて頂いたところ、前年割れが続いていました。
うん?これは・・・
チラシに関しては、こう考えることができるでしょう。
①チラシの効果もあり、昨年と比べて大幅な売上落ち込み抑制できている
②チラシの効果は、売上には影響を及ぼしていない
仮に①だったとしても、果たして売上の何%がチラシによる効果なのでしょうか?
売上の数%しか影響がないとして、数十万かけて印刷し配布しているなら、チラシにより増加した利益>チラシの費用にならないと、チラシを配るだけ損になります。
もし隔月でチラシを配布しているなら、配った月と配らなかった月でチラシの効果はある程度予測できますが、毎月配布なので、それもできません。
つまり、この企業の場合”チラシによる集客効果”は分からないということです。
チラシをセールスプロモーションで活用している企業の多くでも、チラシによる効果が売上にどの程度影響しているか計測しているところは少ないと思います。
チラシを配らないと売上が下がってしまうという変な脅迫観念や、チラシは効果があると思い込んで、無駄なコストを費やしていることも考えられるのです。
つまり、チラシを配るにあたり、チラシの効果計測しなければ、意味のあることなのか、意味のないことなのか、判断ができないのです。
チラシの慢性化を忘れてはいけない
これは私がアルバイト時代に経験した出来事で、アパレルショップでバイトをしていました。
セールを実施するということで、割引券付きの新聞広告を入れたことがあります。
明らかにチラシを持ったお客様も増え、その月の売上も大幅に増加をしたので、チラシの効果はありました。
店側も「チラシに効果がある」ことが分かったので毎月チラシを出して、順調に売上は上がったのですが・・・
半年経過した頃に、売上は前年比と比べて同じ程度、もしく下回るようになりました。データを見る限り、顧客数も増えてはいません。
チラシを持ってくるお客様もいましたが、チラシの影響力が弱まったのだと考えられます。
ここの経験で考えられることが以下です。
①絶対的な売上が増加したわけでなく、売上が集中した。
②毎月セールがあり、特別感がなくなった
③新規顧客増加には繋がっていない
普段やっていなかったセールを実施したことにより、各月に散らばっていた需要が一気に集中したと考えられます。しかし毎月セールを実施したことにより、セールの特別感がなくなり、「今購入する必要がある」
という状況では無くなったと考えられます。
また顧客数が増えていないということで、ライバル店からの顧客流入やリピートは少なく、新規顧客が増えていないため、売上が増加していないのだとも考えられます。
ただこれも新規顧客が来店しているのか、既存顧客が来店しているのか、正確に計測していないため、チラシがどのような効果になったか不明なままです。
売上は昨年と変わらないのに、チラシのコストが余計にかかっている、去年よりも状況は悪化していることだけは事実です。
そして、チラシは飽きられてしまうというリスクを考えると、本当にやるべきなのか?と疑問が浮かびます。
ミスから生まれた経験
ただ店側は、チラシをやめると売上が減少するという理由で、チラシを辞めることができなくなっていました。
店長も意味がないんじゃないか?とは思っていても、中止という判断を下せなかったのです。
ただある月、業者のミスで、その月はチラシが配れないことが判明し、1ヶ月だけチラシが中止となりました。
もちろんチラシに効果があるとしたら、その月の売上は下がるでしょう。その下がった分がチラシの効果とも言えます。(正確なデータではないですが・・・)
しかし結果は、昨年とも、全月ともほぼ変わらない売上だったのです。
たった1ヶ月だったので、数ヶ月効果測定は必要ですが、その1ヶ月において”チラシの効果”は無かったと言えます。
本部の方針で、その後はチラシが再開したので、効果測定はできませんでしたが、”チラシの効果に疑問”が残る結果となりました。
先入観で決めていると損する
今回はチラシがダメとか、止めた方がいいという話をしているわけではありません。
業種や状況により、上記の例が当てはまらず、チラシが売上以外の効果を出している可能性もあると思います。
チラシは売上を伸ばしたい、売上減少を食い止めたいという考えで実施しているはずです。
ただ、チラシ = 集客効果がある と思い込んでいて、本当に効果があるか?売上に貢献しているか?を計測してるかということです。
チラシがあっても、売上が変動している場合、チラシではなくて別の要因が左右している場合も考えられます。
本当は効果がないのに、何年も無駄なコストをかけている可能性があるんです。
チラシに効果があるかないかを確かめるには、チラシを一度止めてみる方法が一番分かりやすいです。
チラシがない期間の売上がどう変化するか?を計測することで、本当の効果がわかります。
もしかすると売上が大きく下がってしまうかもしれません。
それであれば、チラシの効果はとても高いことがわかりますので、配る範囲を増やしたり、内容を充実させたりチラシへの投資を増やせばもっと顧客が増えるかもしれません。
反対に売上が少ししか減少しない、変わらないのであれば、売上が増えない、顧客が増えないのは別の要因が影響している可能性があります。
それであれば、その原因を突き止めたり、別の広告に費用をかけるべきではないでしょうか?
広告や広報でも、コストが安い、今までずっとやってきたという理由で、その効果を疑わずに続けてしまうことがあります。
その反面、費用の掛かることは予算削減で問答無用で中止されてしまうことがあります。
大切なのは、費用対効果であり、効果を計測することが重要なのです。
あなたの会社・組織・お店でも、当たり前、効果があると思っていることが、実は無意味だってことがあるかもしれません。
そういった視点で見てみると、また違ったことができるのではないでしょうか?
弊社ではイベント関連をメインにやっていますが、イベントは費用が掛かるからやらない、でも他の広報活動・広告は何も疑わずに続けているってことが多くて、少しでもイベントが増えたらな〜と思ってブログ書きました。