データ入稿時の文字のアウトライン化って何?今さら聞けない広報のアレコレ

こんにちわ!
東京広告工業の岡田です。

弊社は看板・サイン・バナー・広報用品の特注から、イベントの企画・運営・設営、そしてセールスプロモーションなど幅広いサービスで、お客様のアイディアを現実化させていくプロフェッショナル集団です。

今回は、”広報用品作成に必要なデータ入稿の注意書きで見かける文字のアウトライン化”について説明していきます。

 

弊社でのデータ入稿を頂くことが多いのですが、頂くデータについてアウトライン化していない場合が良くあります。ついつい忘れがちな部分でもあるので弊社でもチェックしますが、この文字のアウトライン化を忘れてしまうと、文字が置きかわるなど、とんでもないことになります。

今日は今さら聞けない広報のアレコレというテーマで、文字のアウトライン化について分かりやすく説明していきたいと思います。

 

文字のアウトライン化とは?

文字のアウトライン化とは、フォント情報をパスで構成されたオプジェクトに変更することを言います。

と言われてもピンっと来ない人もいると思いますので、もう少し噛み砕いて説明すると、入力した文字を、画像に変換することです。(厳密には違いますが・・・そういうことです。)

例えば、パワーポイントなどで入力した文字は、色や大きさ、フォントの種類も修正できてしまいます。でも貼り付けた画像の中身の色や内容は変更することができません。

文字のアウトライン化とは、入力した文字を画像に変換し、修正できないようにする作業のことを指します。

では、何でこんなことをする必要があるのでしょうか?

それは、”文字化け”や”違うフォント”に変わってしまわないようにするためなのです。

 

パソコンによって、使える文字が違う

パソコンに表示される文字は、パソコンによって違う場合があります。例えばWindowsとMacでは取り扱えるフォントが変わります。

それは、パソコンもフォントを表示するにあたってフォントデータを読み込んでいるからなんです。あなたがWindowsであれば、マイクロソフトが日本語を表示できるように、デフォルトで何種類がフォントデータを入れてくれています。Macも同様にAppleが、フォントデータを用意してくれているのです。

パソコンの中では、こんなことが起きています。

■パソコンの中で起きていること〜フォントの仕組み

A隊員:隊長!”メイリオのあ”を表示せよとの命令がありました。

隊長:B隊員!”メイリオのあ”を倉庫から持ってきたまえ!

B隊員:はい!・・・持ってきました!これです。

隊長:A隊員!これを表示したまえ!

A隊員:”メイリオのあ”を表示しました!

 

パソコンで”メイリオフォントのあ”がを入力されたデータを表示する時に、パソコン内で起きていることを簡単にしてみました。パソコンが倉庫=ハードディスクに保存されたフォントデータを見に行っています。

しかしこれが、Macにしかないフォントで作られたデータをWindowsで開いてみたらどうでしょうか?

 

■パソコンの中で起きていること〜フォントがない

A隊員:隊長!”ヒラギノのあ”を表示せよとの命令がありました。

隊長:B隊員!”ヒラギノのあ”を倉庫から持ってきたまえ!

B隊員:はい!・・・隊長!”ヒラギノのあ”というものがありません。

隊長:なんだと!?”ヒラギノのあ”に近いものはないのか?

B隊員:”メイリオのあ”が一番近いと思われます。

隊長:仕方ない!それで表示したまえ!

A隊員:”メイリオのあ”で表示しました!

パソコンが保有していないフォントデータである場合、パソコンがそれに近いフォントに変えてしまうのです。最悪近いフォントがない場合、文字化けしてしまうこともあるんです。

デザインを作っているパソコンと、印刷するパソコンは違う場合がほとんどです。

自分ではかっこいいフォントでデザインしたとしても、印刷する人のパソコンにそのフォントが入ってなかったら、全く別の文字に見えてしまうのです。

 

フォントの置き換えを防止するために、アウトライン化する

印刷物など、せっかくデザインしたのに、文字が変わってしまっては台無しです。この文字の置き換わりを防止するにはどうしたら良いでしょうか?

それが・・・文字のアウトライン化なのです。

■パソコンの中で起きていること〜アウトライン化した場合

A隊員:隊長!”Aの画像”を表示せよとの命令がありました。

隊長:B隊員!”Aの画像”はこのデータの中に含まれているな?

B隊員:はい!・・・隊長!この画像です。

隊長:よし、この画像だ。これを表示しろ!

 

A隊員:”Aの画像”を表示しました。

フォントを画像(パスのオブジェクト)にすることで、パソコンにはフォントではなく画像として認識させることで、どのパソコンで見ても、表示が変わらないようにしています。画像データは、表示させるデータに含まれているので表示させることができるのです。

アウトライン化したデータであれば、文字デザインをそのまま変わることなく、相手と共有できるようになります。

画像と言っていますが、厳密には画像ではなく、パスのオブジェクトという点は注意してください。画像で文字を貼り付けても同じ効果は得られますが、画像は点の集まりで表示されます。点で表示されているので、拡大した時に、文字の輪郭がギザギザとします。画像を拡大してみると同じように見えます。

パスのオブジェクトは、線で表示されいてるため、拡大してもギザギザしないので、綺麗さを求められる広報用品などを作る場合はこの方法が適しているのです。

わかりやすくするため画像と表現していますが、こういった違いがありますので、補足しておきます。

 

アウトライン化のやり方

アウトライン化の詳しいやり方は、検索すれば出てきますが、ここではイラストレーターでのアウトライン化の方法を紹介します。

  1. 全てのレイヤーを選択する 選択 → 全てを選択
  2. 文字のアウトライン化 書式 → アウトライン化
  3. 文字を検索 → 書式 → フォント検索

イラストレーターの全てのレイヤーを選択して、アウトライン化をします。その際フォントが残っていないように、フォント検索をして、フォントがなしとなれば完璧です。

さらに間違えをなくす方法として、PDFファイルで出力して、イラストレーターファイルと一緒に送ると、先方がPDFを見て、フォントが置き換わってないかチェックできるので丁寧です。

 

アウトライン化は絶対にすべき

文字のアウトライン化は、意外と見落としやすいポイントです。しかしながら、これを怠ると、意図しない制作物が出来上がってくる場合があります。その場合、作り直しが発生し、費用と時間をロスする場合があります。

注意深い業者であれば良いですが、日々大量の注文が入っている通販業者などは、そこまで細かなところをチェックしてくれない可能性があります。テンプレートの注意書に必ずアウトライン化することと書いてありますので、業者への責任追及はできません。

データ入稿する前に、必ずチェックするようにしましょう。

 

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