こんにちわ!
東京広告工業 岡田です。
早速ですが、私の趣味の一つに「カメラ」があります。
作品を作るとか、投稿しているってことはあまりしていないのですが、どちらかというと「ただ、撮影したい!」そんなレベルです。
カメラが趣味じゃない方だと分かりづらいかと思いますが、今までD7000というニコンの中級機の一眼レフあたりを使っています。
今までカメラ性能主義だったのですが、自分はカメラの性能よりは、気軽に持ち運びたいんだと最近気づきました。
D7000はレンズをつけると1kg超えてきて重いな〜と思って持ち運びに億劫になっていたので、思い切って軽い入門機に変えてみました。
当然ながらD7000は不要になるので、中古販売店に売りに行きます。
そこで、『中古屋のカメラ屋に1本取られたな〜』という体験をしたんです。
今回は、その体験をシェアしたいと思います。
カメラ屋の戦略なのか?
カメラを売却にあたって、一通り本体や周辺機器の買取価格をネットで確認していました。
その中で個体差を考えて、売却決定のボーダーは「4万円くらいを越えれば良いかな?」という感じでした。
何店舗か回る予定でしたが、時間もないし、ネットで買取相場もチェックしていたので、近くの2件で比較することに決めてました。
早速1件目のカメラ屋に行って、買取の積算をお願いします。
今回なるべく買取価格を高くしてもらいたいので、交渉のストーリを考えておきました。
提示価格を言われたら、たとえ4万円を超えても、プラス5000円で、プラス3000円あたりを落としどころにしようと。
しばらく待ってから、呼ばれたので買取価格を確認したところ・・・
「3万7千円」です。
う〜ん、ボーダーラインに行かないか・・・・
増額交渉して、次のお店でも確認するか?
と思いかけていたのですが、
「でも、今なら4万円で買取れます」
と言われたのです。
ボーダーを超えた!!のに安心したし、他のところを回るのも面倒なのでその場で売却を承認してしまいました。
あとで冷静に考えれば、考えるほどもっと交渉できたのでは?と思ってしまいます。
言葉一つで変わる相手の反応
今回買取のボーダーを4万円と区切っていましたので、希望は叶っています。
しかし、「心理トリック」にハマってしまったな〜という「ビジネスマンとしての悔しさ」を感じています。
おそらく4万円と先に言われたら、増額交渉と次のお店での確認をしていると思います。
もし、カメラ屋さんが意図してやっているなら、「すごいな〜」と思います。
ここで使用された心理トリックは3つ
- 反報性の法則
- 3回のYES
- 限定
反報性の法則というのは、ロバート・B・チャルディーニさん著「影響力の武器」という本に出てくる言葉です。
つまり、相手に何か提供する(モノ、サービス、譲歩)などをされると、そのお返しとして交渉に応じやすくなるというものです。
例えば、コーラをあげた人と、あげない人では、コーラをあげた人の方が募金しやすくなる。
無償の試供品を渡すと、製品の購入しやすくなる。
ざっくりこんな感じです。
恩義を感じると、何かしたくなる感情に近いですね。
そうすると、今回はこちらが何も言っていないのに、増額という譲歩をしてくれたわけです。
これが私の中での恩となり、交渉もせず、他の店を確認せずに了承してしまった一つの要因です。
次が、3回のイエスという(言葉は違ったと思いますが・・・)心理トリックです。
人は「はい」という言葉が続くと、「はい」と言いやすくなることです。
実は、買取価格を言われる前に、当たり障りのない世間話をしていたんです。
「お近くに住んでいらっしゃるんですか?」
→申し込み用紙に書いているので、知ってるはず。
「カメラはやっぱりニコンが好きなんですか?」
→まあ、好きだからニコンにしている。
とまあ、はいと答えるしかない質問ばかりでした。
だからこそ、買取了承のハイが言いやすくなったのでしょう。
そして限定とは、時間や期間を区切られると人は弱いということです。
タイムセール
本日だけ半額
閉店セール
こんなのがありますね。
今回「今なら」という言葉がそれに当てはまります。
「今なら」という言葉の期限は明確ではないですが、ようは今すぐ決めてくれるならという認識でした。
だからこの時点で、他のお店で比較することは、暗黙で封じられたわけです。
知っている人でも引っかかる。ビジネスに応用できる
今回カメラ屋の店員さんの一言には、この3つの要素があったことで、僕は見事にそのカメラ屋さんでカメラを売却しました。
私自身、心理学の本は好きで分かっていたつもりではありますが、様々な状況下によってそれを完全に意識して、合理的な判断を下すことは難しいなと感じます。
逆に言えば、心理学のプロフェッショナル以外であれば、幅広く応用できるということでしょう。
そう言えば、バイト時代にアパレル店でバイトしていましたが、自分も同じような手を使っていたと思い出します。
たまたま店頭に出てないサイズで、在庫はあるのは知っているが、お客様に言う時は
「ちょっと在庫切れの可能性が高いですが、確認してきます」と言って
「一つありました!」と言うと、ほぼ100%購入くれてました。
考えてみると、ちょっと汚いですね。反省です。
ただ、心理学のテクニックは、ふと瞬間に使えることがとても多いです。
もし心理学の本を読んだことがない、そんな難しそうな本は無理という方は、メンタリストのDaigoさんの本が、すごく読みやすくて、分かりやすいのでオススメです。
カメラの本体を変えたら、レンズが欲しくなる現象に悩まされている今日この頃です。
では、また。